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まいけるのテキトーでテキトーじゃないブログ

音楽と美味しいものがすきですŧ‹"(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"

【番外編】 王道を行かないロックバンド

今回は私が大学の授業の期末に書いた WHITE ASH のレポートを改編して上げたいと思います。授業自体はクリティークを書くことが目標としたものでしたが、頭の弱い私はレビューで終わってしまいました。つまり失敗のレポートです。足りない点が多いし、自分でも書ききれなかったのですが読んでいただけたら。最後に、ロックに対する私観も少し。こちらは真面目に書いたら書いてたら長すぎたので後日。

 

王道を行かないロックバンド

 WHITE ASHこのバンドに初めて出会ったのは今から2年前、2013年テレビ朝日ドリームフェスティバルだった。このライブイベントには邦ロックが好きな者なら必ずしも聞いたことがあるバンドが名を連ねていた。”ONE OK ROCK” ”9mm Parabellum Bullet” “NICO Touches the Walls” “THE BAWDIES” “androp” そしてWHITE ASH。WHITE ASHだけ全然わかんないぞっていうスタンスで代々木第一体育館に行きました。もちろん、私以外にもそんな人は多かったに違いない。まさか、帰るときは頭の中がWHITE ASHでいっぱいになるなんて、この時は思いもしなかった。

  • 衝撃のライブ

不穏な空気をまとった、でも突き刺さるようなメロディーだった。裏4つ打ちの切迫したドラムが背後から迫ってくる。早く、早く抜け出さないと、逃げないと、という謎の焦燥感に駆られるようなそんな一発目、“Stranger”だった。オーディエンスの数や知名度、そんなのは関係ないと言わんばかりの堂々たる演奏に電流が体中を巡った。めっちゃかっこいいじゃん...と一瞬にして心を奪われた。

しかし、彼らに心を奪われたのは私だけではなかった。先ほどまで開かれていた私の視界には無数の頭が被さり、瞬く間に彼らの姿を見るのが難しくなってしまった。これだけのオーディエンスを一瞬にして惹きつけた彼の演奏は続く。一瞬にして沸いた会場の空気を切り裂く、鋭い音が飛び交うイントロで始まる“Crowds”の躍動感には踊らされた。  

演奏においてこれだけ魅了させられた彼ら。果たしてどのようなMCを繰り広げるかと思ったらすっごくゆるい。さっきまでキレッキレで歌っていたボーカルの予想外になよっとした声、且つ名前がのび太。しかもかっこよくない!(失礼 笑)寧ろ秋葉系の人かとイメージしてしまう。こんなことあるのかと、ある意味演奏以上の衝撃だった。また、そのギャップにもやられてしまったんですけどね。

  • 彼らは一体何者か

 Vo.&Gt.のび太を中心に2006年に結成、2008年に本格始動した4ピースバンド。メンバーはGt.山さんBa.彩Dr.剛の紅一点バンドだ。大学時代の軽音サークルにおいてのび太の声がけで集まったメンバーで構成されている。「00年代の洋楽ROCKに影響を受けたサウンドやVo.のび太の天性の歌声、ずば抜けたソングライティング力と、メンバーのキャラクターとのギャップが話題の日本のロックバンド」(公式サイトより)また、WHITE ASHの結成に大きく影響を与えたのはArctic Monkeysだとラジオなどでのび太が語っていた。

 2010年、ロッキング・オンの音楽情報サイト「RO69」のアマチュア・アーティスト・コンテスト「RO69JACK 2010」にて優勝し、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2010」に出演を果たした。2013年にはメジャーデビューを果たし、それ以後、アニメ「ガッチャマン クラウズ」「ガッチャマン クラウズ インサイト」主題歌や「学校法人・専門学校モード学園」テレビCMソング、KONAMIMETAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」ゲームテーマソングとタイアップを受けて今、まさに波に乗っている。

  • 制作へのこだわり

 WHITE ASHはUKロックにおいて人気を誇るArctic Monkeysに影響を受けている、というより結成の起源だ。しかし、WHITE ASHの楽曲を聴くとわかるがそれだけではない。ブラック・ミュージック、シンガーソングライター系、エレクトロなど多様性なジャンルを跨いでいる。

 音数はそんなに多くはないし、全体的にテンポが速いわけでもない。だけれども、非常にクールでカッコいい。その理由は彼らが曲に対して重きを置いているものから見える。「シンプルかつカッコいい」これこそがWHITE ASHの核だ。どんなテーマで曲を作ろうと、この核がある限りWHITE ASHがぶれることはない。また、彼らの楽曲制作の特徴は丁寧な音づくりにある。音色がとてもクリアーであり、また、それぞれパート音の輪郭が鮮明である。それぞれの存在やはっきりしているにも関わらず、しっかりと曲の中で融合している。

 歌詞はというと大半が英語である。そう、のび太が英語で。しかもなかなかにいい発音。ここにもギャップが生まれる。でも英語の内容はでたらめである。英語の歌詞自体に意味はない。のび太自身がそう言っていた。代わりに歌詞カードには日本語で曲のイメージを綴った対訳がある。また、のび太の歌い方にも癖がある。それは日本語が日本語に聞こえないことだ。どういうことか、英語の中に日本語が混じっていても全て英語に聞こえてしまう。“Velocity”のサビ<スピードを上げて畏怖を笑え/とらえるその命は今だけ/意味を超えso dive/繋いで明日を結おう/身はnever out/出せ手を>が初めて聴いたときは殆ど英語だと思ったぐらいだ。英語の歌詞に意味はない、最初はそう思った。でもそんなことはなくて、英語と日本語で1曲のうちに2つの違う意味があるのではないか、そんな風に私は思えてならないのだ。 

  • シーンには乗っからない

 今の邦ロックシーンにあるテンポやノリのよさ、そういったものに順応しない、自分たちのカッコいいと思うものを貫くWHITE ASHにはそんな姿が見られる。「シーンを意識した上で、そことは全く違う、ライバルがいないところに行く」「今のロックシーンの中で王道と言われているものって、僕的には王道じゃない。だからそこにはいたくないんです。」かつてインタビュー(ROCKIN'ON JAPANより)においてのび太が言っていた言葉だ。このレポートのタイトルはこちらから拝借しました笑 カッコいいと思うものに向かってひたすら突き詰めていく。それがのび太、いや、WHITE ASHの姿であり、また楽曲にも表れているのだ。

  • 彼らはロックか

 WHITE ASHがやっていることはシーンや王道とは離れていてロックじゃないという人たちがいるだろう。でも何を指してロックじゃないというのか。音楽的にロックじゃないと言うなら、ロックに決まった形式はあるのか?そんなものはないことはみんなとうに気づいてる。

 最高にカッコいいロックを目指して、1曲1曲、爪の先まで研ぎ澄ませた音を曲に詰めている。そして出来上がった曲はもちろんだが、作品制作に対する彼らの姿にも非常にかっこいいし、憧れを抱く。彼らの音楽に対する情熱こそ非常にロックではないか。彼らは正にロックバンドというのにふさわしいと私は思う。どうだろか。